安心安全のために

2025
11.20

「冬の風呂場の事故防止」について(ヒートショック)

寒い季節がやってきました。そうすると暖かいお風呂が恋しくなりますよね。

でも、冬のお風呂場は危険がたくさん潜んでいる事をご存じでしょうか?

 

家や居住施設の浴槽における死亡者数は、65歳以上の高齢者が9割を占めています。

お風呂場の事故の原因には、どのようなものが多いのでしょうか。

お風呂場の事故の主な原因として挙げられるのが、ヒートショックです。ヒートショックは高齢者に多く発生しており、特に注意が必要です。

 

ヒートショックとは、暖かい部屋と寒い部屋との温度差による急激な血圧変動が原因で、脳卒中や心筋梗塞などを引き起こす健康被害のこ とです。

≪ヒートショックを起こさないためには次のことが大切です。≫

1.入浴前に脱衣所や浴室を暖めましょう。

温度の急激な変化を避けるため、入浴前に脱衣所や浴室を暖房器具で暖めることが効果的です。

2.入浴前はコップ1杯から2杯分の水分を補給しましょう。

お風呂に入って汗をかくと、体内の水分が減って血液がドロドロになりやすくなります。

3.入浴前は家族へ声をかけましょう。

家族の方は定期的に声かけなどをし、異変があった時にすぐ気付けるようにしましょう。

4.入浴時間を決めて入浴しましょう。

長時間の入浴を避けるために時計やタイマーを活用しましょう。お湯の温度は、41度以下にし、かけ湯をし、浸かる時間は10分を目安に  してください。お湯の温度が高いと血圧が急激に下がりやすくなるため、意識障害が起こりやすくなります。

5.浴槽から急に立ち上がらないようにしましょう。

入浴中に急に立ち上がると、血管が急激に拡張し、一時的に意識がもうろうとしたり、気を失うことがありますので、浴槽から出るときは、手すりや浴槽のふちなどを掴みゆっくりと立ち上がりましょう。

また、食事直後や飲酒後の入浴も、できる限り控えましょう。

≪ヒートショックになってしまったら≫

・以下の場合は、救急車を呼びましょう。

浴槽の中で気を失っていたら、まず浴槽のお湯を抜いてください。

特に、お湯に顔が浸かっている場合は、水面から揚げることが大切です。

人手がある場合は浴槽から引き揚げてください。

意識が無い、意識状態が悪い、普段と違う呼吸をしているなどがみられたら、迷わず救急車を呼びましょう。

その他にも、呂律がまわらない、手足の力が入らない、頭や胸が痛いなどの症状がある場合も救急車を呼んでください。

 

・救急車を呼ぶほどでもない時

これまで挙げたような症状が無く、状態が落ち着いている時は、ゆっくりと移動させ、横になって症状が落ち着くのを待ちましょう。

松阪市・多気町・明和町にお住まいの方なら、救急車を呼ぶほどでもない時や、対応に困ったときに活用していただける、救急相談ダイヤル24がご利用いただけます。

お風呂場での事故は、一人一人の心がけにより、予防することができます。

これから本格的な冬を迎えますので、日頃からお風呂場での事故防止について家族全体で意識を持ち、寒い冬を安全に乗り切りましょう。

 

イラスト引用 消費者庁

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